COP10では、毎日、生物多様性に関する様々なフォーラムが開催されています。
(※COP10のフォーラムのスケジュールとテーマ一覧はこちらから→http://www.cop10.jp/fair/forum.html)
なので今回は、「フォーラムについて、ご報告」をします!!
フォーラムは、主に名古屋国際会議場のすぐ隣の「名古屋学院大学」内の
小会場1と2、大会場の3つの会場で行われています。
他にも、特設会場などでも行われる時があります。
↑名古屋学院大学(とてもきれいなキャンパスです)
、
私たちEPO九州組(*1)は、
19日(火)のNPO法人「ESD-J(持続可能な開発のための教育の10年)」のフォーラムに参加しました。
【フォーラム内容】
・ESD(持続可能な開発のための教育)と生物多様性のあり方についての講演、
・講演内容のパネルディスカッション
・事例紹介(北海道、鹿児島県)
↑講演の風景
↑ディスカッション風景
タイトル通り私にとってはいかにも難しい内容でした。
抽象的で、横文字が連発し、私の頭の中では、たくさんの「?マーク」が飛び交ってました。
講演、ディスカッションの結論としては、
・問題に気づくこと、自分のことのように考えることが大事。
・ESDも生物多様性の取り組みも同じ共通した価値観を持つことが大事。
つまり、ESDや生物多様性を分断して考えるのではなく、共に取り組んでいくべきである。
と言っていました。
抽象的な結論でしたが、これから具体的に話し合われていくことと思います。
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休憩をはさみ、後半は事例発表がありました。
同じEPO九州のブースで出展している、
「NPO法人くすの木自然館」(鹿児島)の発表がありました。
※NPO法人くすの木自然館HP→http://www.kusunokishizenkan.com/
↑くすの木自然館専務理事の浜本氏
くすの木自然館は、長年鹿児島の重富干潟の保全を長年行っています。
活動している重富干潟一帯がもうすぐ国立公園に認定される予定で、認定されれば全国初だとおっしゃっていました。
(※昨年、国立公園の法律が法律が改正され、沿岸や干潟なども国立公園として認められるようになったそうです。)
私も詳しく知りませんでしたが、干潟は、『生物多様性の宝庫』でもあります。
干潟という場所は特殊で、
ずっと陸でもないし、ずっと海でもない。
潮の満ち引きで陸にもなれば、海にもなる干潟には、
そこでしか生きられないたくさんの生物が住んでいます。
ですが、特殊であるが故に、開発されやすいという欠点もあります。
少し掘れば海にもなるし、
少し土を入れれば、埋め立てることもできるからです。
そのような生物多様性に富んだ干潟をくすの木自然館は長年調査し、保全活動をしています。
事例発表で、浜本さんが伝えたかったことは明確でした。
何よりも「実践すること が大切。」
「実際に動いて、見て、知って、考え、学ぶこと。」が大事だとおっしゃっていました。
それは、机上の空論ではなく、
実践、行動することが、生物多様性を守る一番の方法であることを私たちに示してくれました。
↑重富干潟(鹿児島)
今回は、フォーラムなどで里山を考える会の取り組みを発表するチャンスがなく、残念でした。
ですが、今回の会議では、「里山(SATOYAMA)」が一つのキーワードになっていることは確かです。
2年後、COP11でSATOYAMAの先進事例として発表ができる日は、そう遠くはないなぁ~と感じています。
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今回紹介したような、学術的もあり実践的なフォーラムが、
毎日、各会場で朝から夜まで開催されています。
今回COP10に来て、環境や生物多様性に取り組む様々な国や地域の団体の方と知り合えたことは、私自身とても有意義に感じます。
今回の繋がりをきかっけに、
たとえば、鹿児島の「くすの木自然館」や沖縄の「国頭ツーリズム協会」など、
今後、他のNPOとの連携を考えるのも、必要になってくるのかもしれません。
お互いが得意とする分野・強みを活かすことで、相乗効果が生まれ、より効果的なプログラムなどが提案、実施できる可能性があります。
(それを行うためには、課題もたくさんありそうですが・・)
このCOP10を通して、団体同士が横に連携し、生物多様性や環境の取り組みが、広まり、高まることを期待したいです!!
(備考)
(*1)EPO九州は、Environment patrnersihp Officee KYUSHU(環境パートナーシップオフィス九州)の略。
EPO九州では、期間中、NPO法人里山を考える会(北九州)、NPO法人くすの木自然館(鹿児島)、NPO法人国頭ツーリズム協会(沖縄)の団体紹介をブースにて行っています。