2012年6月20日水曜日

世界を変えるデザイン展~プロダクト紹介 vol.2~


こんにちは、大根田です。
前回行った世界を変えるデザイン展のプロダクツ紹介をシリーズ化!
随時更新していきますのでお見逃しなく^▽^!

世界を変えるデザイン展プロダクツ紹介、
今回はコチラ!



空き缶の上に黄色い帽子?円盤?のようなものがはめこまれています。
これはAntivirus(アンチウィルス)、と言って、
使用済みの注射針を安全に廃棄するためのプロダクトです。


発展途上国で注射器を扱う多くの機関は、使用済針を病院や医療センター周辺のゴミ捨て場に捨てている現状にあり、その周辺住民が捨ててあった使用済み針を集め、殺菌せずに再包装して医療機関に高値で転売しています。
そして次の医療行為に使用済みの針が使われてしまうことによって、そこから感染症など病気の蔓延に繋がります・・。
道ばたに注射針が落ちているだけでも危ないですよね。


アンチウィルスは、途上国の難民キャンプや移動保健医療クリニック、病院、人道援助機関やNGOのスタッフ、また現地の人々や子供達の感染症や怪我を防ぐために、デザイナーのハン・ファムさんによってデザインされました。


アンチウィルスは発展途上国でも手に入る空き缶に装着して使います。
真ん中に開いている穴に注射器を刺し、注射針のみを外して缶の中に落とす、という簡単なものです。

世界の飲料用空き缶の形は様々ですが、そのほとんど(90%)に合うサイズ。
1缶に150400本もの針を収納することが可能です。一定量の針を収納した容器は、更に専用の回収容器があり、手が入らないサイズ(直径20cm)のパイプ口から容器ごと投入し廃棄します。

取り付けは、一押しするだけで自動的に閉まって接着剤などを使わずにセットでき、一回はめると外れにくい仕組みです。
帽子のつばのように首周りが広がっているため、針の取り外し作業中に針先が缶を抑えている手に刺さらないようになっています。
穴も小さいので子どもが指を入れてしまう心配もありません。

安全性や衛生面を確保する為に「NON REUSENABLE(繰り返し使う事はできません)」と書かれ、使い捨てですが、アンチウィルスはポリプロピレンでできているため安価で、コストパフォーマンスにも優れています。



とても簡単な作りに見えて、すみずみまで考えられて作られているんですね〜

このアンチウィルスをファムさんがデザインするに至ったのには、ファムさんの生い立ちが深く関係しています。
肝心の生い立ちは、世界を変えるデザイン展に実際足を運んでキャプションを読んでみてくださいね!

世界を変えるデザイン展に並ぶプロダクトには、
ひとつひとつに、デザインした人の想いやそれに至った経緯があります。
プロダクツを作り、売る事がビジネスだとしても、より良い生活環境を提供したいという想いは同じだと思います。

また、この世界を変えるデザイン展では、展示会には珍しくプロダクトを自由に手に取る事ができます。
現在は環境ミュージアムにて展示をしていますが、今後「北九州市エコライフプラザ」、「山田緑地」と持ち回りで展示を行っていきます。
是非是非、お近くの会場でプロダクトを手に取って、その想いを肌で感じてみて下さいね!
  
「世界を変えるデザイン展」 
[運営]NPO法人 里山を考える会
詳細→ http://www.satoyama.cn/news/1206_1.html
 5.25(金)→6.30(土)
 北九州市環境ミュージアム 
 アクセス→ http://eco-museum.com/access.html
 開館時間9:00〜17:00(休館日:月曜日)
 入場無料 

 7.6(金)→7.30(土)
 北九州市エコライフプラザ
 アクセス→http://www.ecolifeplaza.com/gaiyou/gaiyou.htm
 開館時間 10:00〜19:00

 8.2(火)→8.31(金)
 山田緑地
 アクセス→http://yamada-park.com/access.html
 開園時間 9:00→17:00(休園日:火曜日)
 入場無料