2012年6月22日金曜日

世界を変えるデザイン展~プロダクト紹介vol.3~



こんにちは。コバヤシです。息子が最初に覚えた曲は、「ぞうさん」でした。
はじめの「ぞ~」と最後の「よ~」だけでしたけど・・・

ウガンダにいたころ、同じ環境教育隊員だった方から初めて「ぞうさんペーパー」のお話を聞き、
衝撃を受けたことを憶えています。

ぞうさんペーパーは、スリランカで開発、製造されたリサイクルペーパーで、
㈱ミチコーポレーションが現地環境NGOと協働開発した製品です。

原料は現地に生息するセイロン象の糞。

同国では、自然環境が加速度的に破壊されており、
住みかや餌を探して迷いこんだ野生のゾウたちが、
頻繁に人間の民家に入り込んで起こすトラブルや事件が多く発生しているそうです。



ケーゴール(Kegalla)という村には、それらの際に傷ついたり
親を失った象が保護されている“象の孤児院”があり、
その横でこのプロダクトが作られています。



糞の中に大量に含まれる植物繊維を利用して独自の方法で製紙、
画用紙やノートなどに加工。
当初は現地のゴミ資源有効利用を目的とした事業の中での小規模な生産でしたが、
再生した紙を画用紙やノート、さらにはアルバムや名刺などに加工したことで市場での需要を喚起し、現在では日本やアメリカをはじめ、20ヶ国に輸出されているそうです。



実は、私たちの御近所、「いのちのたび博物館」のミュージアムショップでも
販売されているんですよ~



これは、その名も「ワイルド・アート・スケッチブック」。
表紙、中の用紙ともにぞうさんペーパーを使用しています。
この表紙の模様。
なんだと思いますか?
初めて見た時は「なん、この形?ぞうの形が可愛いのに~」なんて思っていたのですが、
実は、「ぞうの足跡」だったんです。
足跡の元となる版は、スリランカの象の足から実際に取ったそうですよ。
そう言われるとぞうの足跡にみえなくもない・・・


スケッチブックの背部の布は、手織りの天然綿布(オーガニック・コットン)を使用しています。

これは開発当初の頃の話ですが、「ぞうさんペーパー」は開発後の数年間は、
正式に輸出入ができなかったそうです。
ワシントン条約において、ゾウの派生物はすべてにおいて輸入不可能でした。
しかし約1年の間、根気よく経済産業省に通い交渉をつづけ、スリランカ政府と日本政府、経済産業省の協力により、ついには条約の本部のジュネーブより特例措置をいただいたそうです。
(ウィキペディア参照)


僕らの冒険が世界を変える


そう、ぞうさんたちが教えてくれているようです。
先日は「Peepoo」で、今回は、「ぞうさんペーパー」。

ウ○チ繋がりで攻めてみましたが、どちらも循環型社会のモデルのようなプロダクツたちでした。

次回もお見逃しなく!








「世界を変えるデザイン展」
[運営]NPO法人 里山を考える会
 詳細→ http://www.satoyama.cn/news/1206_1.html
 5.25(金)→6.30(土)
 北九州市環境ミュージアム
 アクセス→ http://eco-museum.com/access.html
 開館時間9:00〜17:00(休館日:月曜日)
 入場無料 

 7.6(金)→7.30(土)
 北九州市エコライフプラザ
 アクセス→http://www.ecolifeplaza.com/gaiyou/gaiyou.htm
 開館時間 10:00〜19:00
 8.2(火)→8.31(金)
 山田緑地
 アクセス→http://yamada-park.com/access.html
 開園時間 9:00→17:00(休園日:火曜日)
 入場無料